父の退職が決定、今後の安全が心配だがお父さんお疲れさまでした！

先日記事を書いた後に私は実家に帰りました。
前回7月に帰った時は半年以上も顔を見せていなかった為に散々嫌味を言われたので、思い立って顔を見せに帰ることにしました。

家族に何かあれば母に携帯に連絡するように伝えてあるのですが、
3月に弟が仕事中に急に立つことができなくなり、会社の人に自宅まで運んでもらって下半身を引きずって歩くという状態で帰宅してそのまま病院に連れて行って1週間ほど入院した。

という話を聞きビックリしました！Σ(´ω｀*)

弟は19歳の時に建築土木のアルバイトをしていた時に、一時的なヘルニアになってしまい
腰に激痛が走り歩くことも、寝返りすらできない状態になったことがあり、
以来通院をしているのですが発作的に痛くなる病気のようで、今回はひどい状態で再発をしたようです。

俳優の織田雄二さんも同じ病気なのですが、自分の足が急に石みたい重くなって歩けなかったそうです。
怖い病気ですね・・・。
てか、7月に帰った時に教えてほしかった♪～(・ε・｡)

一週間ほどで普通に歩けるほどになり、久し振りに実家に帰って仕事から帰宅した弟を見ても
そんなことがあったなんて思えないほど元気な姿だったので安心しました。


そんな矢先にニュースで
「全日空が格安航空子会社を設立」

というニュースを一応父が整備士で働いている航空会社のライバル会社なので気になって見ていました。
原油高の影響でJALが事実上倒産した年に大ニュースになった時期に、全日空も６００～８００億の負債を抱えているのにそんな金があるのか？と思っていると、母が

「そういえばお父さんがJALもそういうことするって、説明会があるからいつもの昼出勤時間より２時間も早く今日出て行ったわよ～。」

と聞いて
「へ～。国の税金で再建中なのに・・・？？
会社のすることはよく分からん・・・。」
とその日は泊まり、翌日深夜に帰宅した父が朝９時過ぎに物々しく起きてくると、


「お母さん、お母さん。」

「お父さんの仕事は１１月末までに決まりました。」

と寝起きとは思えないほどスッキリした顔で物静かに一言話し、
昨日の説明会の資料を広げながら母に説明を淡々とし、私も横でその資料と説明を聞いていました。

リストラは既に４月と６月にも行っていたようで、５０歳以上が対象なのだとかで父は最後に５０歳以上ということで決定したとこのとでした。

リストラと言っても希望退職扱いで、希望すれば残ることもできるそうですが仕事はあっても今まで通りの給料ではないと説明されたそうです。

希望退職すれば会社事情の解雇扱いで、退職金も出すとのことで父は希望退職することに決めたそうです。
ニュースではなんとなく聞いていましたが、「３年間で１万５千人のリストラ」という計画をなんと今年１年で決行されているようです。

父から聞いた話によると、最初は統合したＪＡＳの元社員から希望退職を募り、以降は５０歳以上を対象に徐々にリストラをしていたそうです。

父は57歳であと３年で定年退職という年齢でした。

５０歳以上をリストラするのは日本経済がバブルで弾ける前の年から、勤続年数が３０年以上の方でJALが破綻する前にも数年に１度、今までリストラを過去に何度か行っていたのですが、最後に残った人達で一番給料が多いのが５０歳代なのだそうです。

一般の方からしたら、なぜもっと早く解雇しなかった？！
と思われるかもしれません。

父から聞いた話ですが、今JALには中間年齢の整備士が非常に少ないのだそうです。
「整備ができても１０年だけではまだまだ経験が浅いので安全面に心配だ。」

と、
「経験者がいなければ安全を維持できない。」

という話を会社から何年か前に話があったそうで、

「定年退職は６０歳ですが６０歳になって一旦、形だけ退職扱いをした後６５歳まで働いてほしい。」

と個別に呼ばれて話をされたそうです。

父は「６５歳になってまでも働かなきゃいけないのか・・・」

とため息をついて言っていたのですが、
経営破綻から経営陣が変わりそうも言っていられなくなったようです。


父はいつも仕事の話をすると、技術職の人間は自分の仕事に誇りと情熱を向けるものなんだな～と、思うくらいに
「機械に人を乗せて飛ばしてるから安全に飛ばすことだけを考えていつも整備しているんだよ。」
とよく言っていました。


母は一通り父から話を聞き終わると、おもむろに今まで取っておいた父の給与明細と源泉徴収を引出しから取り出してきました。
実家に帰って生まれて初めて父の源泉徴収を見たのですが、金額に驚きました・・・。
普通の人よりは多いと聞いていたのですが、詳しくは全然知らなかったのですが、４００万円もの税金を毎年納めていました。

うちの家では小さいころからとりわけ裕福な生活でもなく、ドラマや映画に出てくるようなごく普通の家庭生活だったので特になにか困るといったこともなく、よく聞くようなブランドを買い漁るというようなこともないし、本当に普通の生活をしていました。

心配していた、２０年で６５歳まで支払う予定だった残りの1600万もの住宅ローンの返済と、来年も支払うことになる税金の支払いについては退職金で払えるのだそうで、心配している私をよそに

「まぁ～決まったことだからしょうがないね♪～(・ε・｡)」

という感じで両親は顔色を変えることなくケロっとしていました。
(*・ω・)・・・なんで平気なんだ？

と思っていると母が
「この間私名義の通帳をテーブルに置きっぱなしなのを忘れて、お父さんに見つかったらお父さんに半ギレ状態で

「お・・お前・・・！！　こんなにへそくり貯めてたのか！！！」

ってキレられたのよ～あはは♪(*´ｪ｀*)」

キレるほどの貯金額って一体・・・Σ(´ω｀*)

だから二人とも全然平気なのね・・・と納得しました。


内助の功じゃないけど、ちゃっかり母名義にされている貯金でなんとかなるらしいです。
貯金か～・・・。
いつどこでどうなるか分からないので、いざという時の為に私もちゃんと貯金しておこうと、
父のリストラ事件で心からそう思いました。


一通り話が落ち着いたところで私は弟と妹に、
「父がリストラになったこと」
と今まで養ってくれた父への感謝のお祝いで、
「ギリギリまで両親には内緒で子供たちからのプレゼントを何かしないか？」
とメールを送りました。

３７年弱、お疲れさまでした！と心から言ってあげたい。
と思ったのです。


航空整備士には「定時」というものがなく、毎日５日サイクルのシフト制で
「朝４時に起きては始発の電車で出勤して夕方に帰宅」
「翌日は昼に出勤して終電が無い時間に上がり、深夜の丑三つ時に会社からのタクシーで帰宅」
「日も変わらぬその日の１９時に電車に乗って夜勤をし、翌日昼過ぎに帰宅」
「夜勤明けなのでその日は夕方まで寝る」
「翌日は休み」

というサイクルを３７年間も、年齢が来れば身体にはとても厳しいだろうに
子供の時はそんな父が当たり前だと思っていましたが、今思えばよくこの歳まで続けられたな～。
と改めて子供を持った父の凄さを実感しました。

ファザコンな私は中学の頃、進路相談を決める時に父の仕事と同じことをしたい！
と思ったこともありましたが、父と同じ勤務は私には無理だ～・・・
と思ったことがあります。

当時は男性限定の職業とされていて、そもそも女性は働けない職業とされていたので
最初から無理だったわけですが、高校生くらいの頃に「JALで女性整備士誕生」と
ニュースをやっていたのを見て、それとなく父にどうなのか聞いてみたのですが、
なぜ女性は向いていないのか、力面でもそうですが女性ホルモンのバランスが
崩れたりするせいなのか身体を壊しているらしく、身体的に相当キツイらしいとのことでした。
下手したら子供が産めない身体になってしまいますね・・・。

たまに海外の空港で、責任者の欠員が出て困っていると急遽出張に行ったりすることも多々ありました。
海外では現地の人の整備士もいるのだそうで、専門用語で難しいが英語でなんとか意思疎通をするのだとか・・・。

確かに普通の体力と精神力では続かない職業のように思えました。
給料は高いと言われていますが、いつ業務中に機械に巻き込まれるなどの事故に合うのかわからない職業なので、給料の半分は労災などの複数の保険をざっと２０種類ほど、会社から加入するように指示されていて４０万近くは給料から引かれる給与明細になっていました。

実際に業務中に、離陸する飛行機を後ろから引っ張って滑走路に運ぶ際に、整備士が下半身をタイヤに挟まれてしまい、入っていた保険金で合わせて１億３千万円を受け取ったという事故があったそうです。
その方はもう足が無い状態で車いすで生活をしているのだとか・・・。
私が生まれる前の話なので詳しくは分からないですが、、、
その全ての保険金は掛け捨てタイプなのだそうで、戻ってくる事はないそうです。

父はいわゆる「職業病」というものなのか、３０代の頃から既に耳が遠くなっていました。
父に話しかけても返事が無い。
ということが多々ありました。

父曰く、
「爆音のエンジン音を毎日聞いているから耳が遠くなっているのかもね。」

と言っていました。
子供の頃に父に連れられて１度だけ職場の空港に遊びに行ったことがありましたが、
どんなに大声で叫んでも自分の声すら聞こえないくらい
「キーーーーーーーーーーーーーン」
とうるさいエンジン音だった記憶があります。

仕事中は高そうなゴツイ感じのヘッドフォンを付けてトランシーバーみたいなもので、
会話のやり取りをするそうです。

毎日同じ５日サイクルのシフト制でたまに不機嫌になって帰ってくる事もありました。
そんな時はヤバイと思ってよく、子供の頃は自分の部屋に帰ってとばっちりをくらわないように逃げていました。


日本航空の経営再建でニュースで散々騒がれていましたが、マスコミ報道のいい加減さや面白おかしく「事実経緯」をないがしろに、ただ「結果」だけを報道するマスコミの酷い有様に改めて痛感しました。

「企業年金問題」もＯＢが同意しないことに、散々報道されていましたが
「ＪＡＬのOBは皆同意して一括払いで年金を受け取っているんです。」
同意しないのは途中から統合で入社した「元JAS社員」だけなんです。

そもそも企業年金は、自分達の給料から会社に天引きで積立てて貯金した自分の給料なんです。
ところが途中から入社した「元JAS社員」は積立てた年金自体がなく、途中からしか積立てていないのでそれで同意しなかった。
ってだけなんです。

これから退職する社員なんて、積立てた金額すら全額戻ってくる事もないのにですよ・・・。
まだ退職していない社員だって戻ってこないと分かっていても、会社に存続してほしいからと、その話を聞いて現役の社員全員、同意しているんです。

ニュースでどんな状態で報道されても、父は安全に飛ばすことには変わりないと、
今までどおりに仕事をしていました。


国際線も自社で飛ばしているのはJALだけです。
全日空は国内線のみで、国際線は海外の航空会社の座席を借りて、その支払いと収入で運営しているんです。

結構知らない人多いと思います。

自社で国際線を飛ばしているからこそ、原油高で燃料サーチャージをしても焼け石に水状態で、１２００億以上もの負債を抱えることになった。
という結果なんです。
全日空は国際線のみの燃料高騰代で済んだようなものなんです。


こういう事実ってニュースやマスコミで流していないと思います。
私も父に聞かないとニュースが事実だと思い、分からずじまいでした。

情報操作って怖いですね。。

簡単にマスコミが全て正しいと思う人々が怖いと思いました。
これからもニュースは参考程度に聞こうと思いました。
事実は違いますから。


父は退職しこれから老後を送ることになりますが、日本航空にはずっと残っていて欲しいと私も思います。
父から話を聞いているだけに、これから安全運航を維持できるのかが心配ですが、「頑張れ！」と飛行機に乗ることは滅多にないですが応援しています。(*´-｀*)

この話も載せることはもう無いと思います。
以前にもブログでその関係の記事を書いていましたが、莫大な税金を投入された分も「当然返す」為に今年度中に15000人のリストラを結構したということらしいです。

勿論、税金で再建されたというその重みを社員もその家族も分かっています。
独禁法で全日空だけだと違法になるのでJALが潰せなかったと、言われていますが社員も潰した方が良かったんじゃないか？
と思っているんです。

父から職場の人などに聞いた話ですけどね・・・。

ただ、これからも事故を起こさないようにと祈っています。
お父さん３７年間お疲れさまでした。

旦那様は私が実家に帰るのにあまりよく思っていないようなのですが、月に１回は帰るようにしようと思いました。
ではこのへんでsee you again！(*ゝェ・)/~☆Bye-Bye♪